2012-01-01から1年間の記事一覧

相手をただ想うこと

12月になると、街のあらゆる場所でポインセチアを見る。 もみの木よりは家のなかにも置きやすいし、いま頃は小さなスーパーにだって売っている。 これは、メキシコのおはなし。 「ポインセチアはまほうの花」(ジョアンヌ・オッペンハイム/文 ファビアン・…

街はクリスマスですが

街はいたるところで、クリスマス。私も、子どもたちに「もうすぐやな」なんて言って、クリスマスの絵本を読んでいたのだが。ほんとに、クリスマスの気分になってきたかというと、なんとなく気持ちがついてかないような。 12月自体が追いかけられてるような感…

なんにも起こってないんだけど

4年生の図書の時間で、新見南吉の絵本を紹介していた。 「ごんぎつね」「てぶくろをかいに」「狐」。すると、「狐」を見た女の子が、「あっ、これ○○先生が読んでくれてた!」とうれしそうに言った。 「長かったから、毎日読んでくれてたけど、最後までいかへ…

つぶやき

ああ、またしばらく更新していなかった。いつのまにか12月になっていた。12月のはじめから4つの大きな仕事があり、それに向けて11月から動いていた。 いま、2つが終わり、明日午前中に1つ、午後にもう1つあり、それでやっと終わる。 決めた時には、この4つは…

心の闇に対抗する物語

「ソロモンの偽証」3部作を読み終えた。宮部みゆきはおもしろいので、全作とは言わないまでもけっこう発売されるたびに読んできたが、最近はなんとなく遠ざかっていた。でも、これはよかった。 すごくよかった。 夫が買っていた1部があり、読み始めたら止ま…

かけぬけたお姉さまたち

この頃はいろんな出版社が新書を出していて、駅構内の本屋などでつい手にとってしまうものも多い。 中身も、適当にくだけていて読みやすいもの。 でも、いまの社会情勢や話題になっていることを、うまい具合に刺激する。 ちょっと興味あるなあ…どうしようか…

時には あたらしい香りを

まんべんなくとはいっても、やはり司書も人間。 その嗜好はやはり書棚にはあらわれる。そして、各学校の図書の時間で親しんでいる読み聞かせの本も、少しずつ違うのは当たり前なのである。新しい学校ということは、差し出す本が子どもたちにとってことごこく…

いままでの本 あたらしい本

もうそろそろいいかな、と思い「リンゴちゃんとのろいさん」(角野栄子/作 長崎訓子/絵 ポプラ社)を1年生に読んでみた。前の学校で、ものすごく人気だったリンゴちゃん。 しおりの柄もリンゴちゃんのがいいと言われたし、貸し出しはいつも取り合いで、何…

大人になんかいわない

男の子がボール投げをしていて、ふじまるさんちにボールが入ってしまった。 その家の犬ゴローが走ってきて、ボールを飲んでしまった。おねえさんは、それが気になってたまらない。 ゴローが死んじゃう。 ふじまるさんちのおじいちゃんに何度も言いに行くのだ…

はじまりは こわい話で

「2学期最初なので、今日はこわい話からね。」 と言うと、 「え〜、こわいの大好き!」「して、して〜」 と声が響く。「ど〜ん ち〜ん か〜ん。さて、なんの音でしょう…」こんな風にして始めた。この絵本は、「どーんちーんかーん」(武田美穂/作・絵 講談…

夏休み その3

夏休みといえば、読書。 私のような者は年がら年じゅう本を読んでいるのだけれど、そうはいってもやはり仕事欲があっての読書が多い。「今度高学年に紹介するのに、読んでみよう」とか、 「これは、秋からのブックトークにいいかも」とか。でも、目的意識的…

夏休み その2

実家に帰った時に、母が「知恩寺の手作り市に行ってみたい。」と言っていたので、案内人をすることにした。京都駅で待ち合わせ、少し早く着いた(と思ってた)私は、念のため周りを見まわした。 すると、うす紫の帽子をかぶりすかし編みのニットをはおり、七…

夏休み その1

この一週間は、夏休み。やらなあかんことやいろいろと気がかりなことはあるけれど、体を休めて街歩きと本三昧の日々。毎年行っている下鴨納涼古本まつりは、下鴨神社でお盆の時期に開催されている。 この神社の糺の森(ただすのもり)は、学生時代の思い出深…

大きくそだつ  長くかけてつなぐ

気がつけば、1か月以上も更新してなかった。毎日を過ごすのが精いっぱいで…。 日々感じることはあれこれあり、元気にはしていたのだけど。 やっと、書けそうな感じになってきたかな。今日からまた、少しづつ書いていこう。 先月末、長谷川義史さんの講演会に…

どんな音がするのかな

図書ボランティアさんとお話をしていた時のこと。「そうそう、うちの子が傘さした時、ポンポロロン…ってならへんわ、って。」 「あっ、やってましたか?」私は、ぐんとうれしくなった!前回の図書の時間に「おじさんのかさ」(さのようこ/作・絵)を読んで…

若い感性にふれて

最近2人の若い先生の感性に触れ、いいなと思えることがあった。 まず、後藤竜二の「1ねん1くみ1ばんゆうき」を2回に分けて読み聞かせしていた時。子どもたちのうしろで聞いていた先生は、その後で私にこう言った。「ぼく、子どもの頃にこのシリーズ好き…

どっしりした魅力

2年生に「やねのうえのもも」(織茂恭子/作・絵 童心社)を読んだ。表紙は、ぷくっとふくれたももの姿。屋根にのっている。まるで、保育所にいってた時代の娘の服装みたいだ。ももの頑固で頑張るところと、日々の誤解はあってもひろく親の愛に包まれている…

借りる本の決まらない子と

少しずつ子どもたちが近づいてくるようになった。今度の学校は、靴置き場の前に図書室があるので、いいところは外に行く時や帰る時に、ちらっと図書室がのぞけること。 難点は、授業中に靴置き場を通るとガヤガヤしてしまうことかな。(読み聞かせしていると…

ちょっといい日

今日は、ちょっといい日だった。子どもたちと少し近くなれたような気がしたのだ。まず2年生。 読む本を何にしようか、考えていた。 ほんとは、この子たちの様子を見て本を探すのが筋なんだけど。 でも、まだそこまでわからない。こんな時は、たのしい「でん…

久しぶりに、映画

久しぶりに映画に行った。 しかもたてつづけに2本。もともとは映画館という空間が好きなのだが、最近はほんとに行ってなかった。 この連休は帰省もしなかったし、ゆっくりした中で「ちょっと出かける?」的なレジャーをたくさん出来たからだと思う。 ひとつ…

いまだから、読書

前の学校のサイクルとは違い、図書の時間がびっちりではないので、いま私の出来ることは本を読んでおく時期にしようと思った。まあ、いまにいっぱいになるのだろうけど。 この何年かとは違う、春。ならば、いまは高学年に聞かれたときに心からすすめてあげら…

おぼえるが、かんじん

「ねこのごんごん」(大道あや/作・絵 福音館書店)を古本で手に入れた。 ひとりでゆっくり声に出して読んでみた。いいなあ。 名前のなかった野良のちび猫に、家猫のちょんは「ごんごん」と名付けてやる。 ちょんが、いいんだなあ。 甘やかすでなく、かとい…

つみきくんは?

今日は、お待ちかねの1年生。私もこの学校の1年生だから、なんだか親しみがわくのだ。一緒だなって。 図書カードや、借り方・返し方について説明したところでオリエンテーションはおしまい。毎週来るから、ちょっとずつでいい。次に「ふたごのあかちゃんとに…

はじまりました

図書オリエンテーションが始まった。 年度初めの図書の時間は、図書室の使い方やマナーのこと、本の探し方(図書分類)のことなどを学年に応じて話す。でも今年は、私自身が図書室のレイアウトを熟知していないので、いつもとは勝手が違う。 あまり無理せず…

会いたかったよ

今日は入学式。 かわいく正装した1年生が、お父さんお母さんに手をひかれてやってくる。 うちの娘の頃は、女の子もワンピースやプリーツスカートなどデザインや色もいろいろだったように思うけど、今はほとんどスーツで、色も黒・紺ばかり。大人のミニ版みた…

お久しぶりです

1ヶ月以上更新していなかった。 気がつけば、もう新学期。 やっと、ブログに向かう自分になれそう。 なれるかな? 異動がわかり、それが予想外だったものだから、そこから引き継ぎの準備やなんやらで…。 私情は置いといて、あとは猛然と年度末に向けて頑張っ…

大きくなったね

年度末に向かって、気ぜわしい毎日。 でも、子どもたちと何気ない会話をしたり、読み聞かせしている空気感がすごくいい感じだ。 3月のいまの時期だからこそ、感じる親密感のようなもの。カウンターの前に陣取って話しているY君。 「なあ、先生は、ずっとこの…

いうたら あかん!

夏休みの図書室開放で、地域のおはなし会の方が来て下さった時に「アナンシと五」の語りをやってもらった。 子どもたちは面白かったらしく、後になって「先生、あの話の載っている本はあるの?」と聞いてきたりしていた。 こんな時は、忘れた頃にまた同じ話…

胸が痛く でもあたたかく

保育所の送り迎えって、悲喜こもごもという言葉がぴったりだ。朝、支度を急がせ小さいジャンパーを着せ、自転車に乗せ、保育所までまっしぐら。月曜はおふとんまでかついで…。多くのお母さんがつい連呼してしまう「はやくしなさい」を、例にもれず私も毎日言…

風通しのいい物語

家族四人で話し合う家族会議。 だじゃれ好きのパパが命名した「レッツゴー会議」。 なぜレッツゴーなのかというと、その家族の名前は「空井」さんだからだ。 つまり、レッツゴーとは「そらいけ!」の意味でしょ。 空井家の会議だから…レッツゴー会議というわ…