会いたかったよ

今日は入学式。
かわいく正装した1年生が、お父さんお母さんに手をひかれてやってくる。
うちの娘の頃は、女の子もワンピースやプリーツスカートなどデザインや色もいろいろだったように思うけど、今はほとんどスーツで、色も黒・紺ばかり。大人のミニ版みたいだ。
これも時代の流れなんだろう。

でも、小さいから、やっぱりかわいい。
長椅子に座った足先が、ぶらぶら揺れてる。


私の役目は新しい学校でも、時間待ちの時の、子どもらへの読み聞かせだった。
図書室で待機した1年生。

「はじめまして。図書の先生だよ。これから、みんな毎週1回来ることになるよ。」

はじめは、「ちゃつぼ」(手遊び)をして…。
「ちゃつぼには、ふたがない… ふた、してないか?みんなだいじょうぶ?」
「そ〜こをとって、ふたにしよ。ふた、ちゃんとあるか?」
みんな、わいわい。
「できた、できた」という声のなかで、
「あれ、ぼく、ふたしてしもた。」と男の子。

「そういう時も、ある。」とかえす私。
ゆったり流れていく時間。


「キャベツくん」「風の子しりとり」「つみきくん」を読んだ。
もう何度となく読んできた絵本たち。
前の子たちは、心から喜んでくれたけど、どうかな。ぴったりくるかな。


キャベツくんの「ブキャ!」の後に、いろいろ浮かぶ動物たちに、みんな大笑い。「風の子しりとり」では、参加してしりとりし合った。「つみきくん」では、草むらに隠れたつみきを、いち早く見つけた子がいた。


読み終わると、「あ〜、おもしろかった。」とつぶやきが。


よかった。


みんなと同じ、この学校では1年生の私にとっては、とってもうれしい言葉だった。


これからよろしくね。
いっぱい本、一緒に読もうね。


廊下に並んだ時に、私の手をぎゅっとにぎった子がいた。
私も握りかえして、「またね」って言ったんだ。


子どもの顔見て、元気がもらえた日。
少しずつ、少しずつ、です。