2014-01-01から1年間の記事一覧

年末の会話

年末、母と話をしていて。「お母さん、私、小さい時から本好きやった?」 「そら、好きやったなあ。」 「4人のなかでも、一番?」(私、4人姉妹です) 「お姉ちゃんが小学校入って、家で教科書読んでるやろ。あんた、横でちょこんと座ってじっと聞いてるんや…

掛け値なく愛するということ

公立の学校って等しく子どもたちが来るところなので、いろんな家庭環境や経済状態の子がいる。 その当たり前の事実にはっとする時が、学校司書だって多々ある。 その子の具体的な事情を知らなくても、垣間見せる会話や表情や反応に厳しい現実を見て、学校に…

絵でこころをあらわす

はや、3カ月近く立ってしまった。 ほんとに今年ったら、もう。あれから、京都国立近代美術館へ、ホイッスラー展も見に行ったのよ。 私の見たかった白のシンフォニーは展示されていなくて、ホイッスラー画集を見てやっと出会えた。白の壁に立つ、白いドレスの…

読んでおわりじゃない本

「夏が逝く」もっともっと続きがあったのに、ほんとに夏はとうに逝ってしまい、秋が来てしまった。後戻りは、またおいおいすることにして次に進むことにしよう。夏の終わりに朽木祥の「風の靴」を読み、ヨットのことは何も知らないけれど本当に面白く読んだ…

夏が逝く①

昨年のいまを読み返したら、自主研修に行けばよかったとつぶやいていた。 そんなのもあってか、今年は家の事情で遠出出来ない分、近場で行けるものには積極的に足を運ぶ夏になった。 もちろん、恒例のお楽しみも。 毎年行く古本市。 今年は前日の雨のせいか…

お盆ナウ

6月に義父が亡くなり、義母を呼び寄せ新しい生活が始まった我が家は、毎日があっという間に過ぎいつのまにか初盆を迎えた。なので、今年の夏はホントにお盆らしいお盆を過ごしている。 そして、この年になって初めて知ったことが多い。精霊馬というのだそう…

ウインナー

帰ろうと職員室を出たら、昇降口でY君と出会う。「ウィンナーがな。」 「うん、うん。(ウィンナーがどうしたん)」 「賞味期限が7月15日でな。」 「うん。」 「これがな、14日やったやろ。」Y君は、手提げかばんから紹介用紙を取り出して、指差した。 今週…

夢のはなし

「図書の時間をおわります。」 あいさつのあと、大あくびしていた女の子がいた。「Hちゃん、ねむたいの?」 「きのう、めっちゃへんな夢見てん(見たの)。」 「こわい夢?」 「へんな夢。」 「そうなん。」 「ミラクルアイスめっちゃようけ(たくさん)のっ…

自分だったら

久しぶりに読んだ「シルベスターとまほうの小石」(W・スタイグ)。お相手は3年生。 ロバのシルベスターは、赤い小石を拾う。 その時、小石をひづめにはさみながら、何気なく「雨が降らないかなあ」と思ったシルベスター。すると、突然どっと降ってきた雨。 …

もう6月が終わるなんて

何ヶ月かごとにブログを再開しながら、また途切れ…1年間ずっとそうだった。 昨年引越しがあり、この1年松本の両親が自活出来ないような状況になりいろいろと方法をみんなで考えてきた。 そして春に、ついに義母を京都に呼び寄せ、元気になるのを待って義父も…

つながれ 光の輪よ 

人がつき動かされて、行動する時ってなんなんだろう。 誰かに言われてするもんではない。自分で、強く思う時。 俊のおばあさんがまだ若いお母さんだった頃、ある夜野原に一人で立っている須藤さんを見かける。 寒い寒い冬の日。「このひとは、ほんまにひとり…

いい仕事してるなあ

「昔々、あるところに、たいへん凶暴なお姫さまがおりました…」。 すぐプッツンするので「ラ・プッツン・エル」と呼ばれ、恐れた城の者たちは彼女を塔に閉じ込めてしまう。ラプンツェルをなぞらえて引きこもりの女の子にするところが、もうこの物語のイメー…

ふたたび  ゲド

先日テレビで「ゲド戦記」をやっていて。 その出来には全然不満足で観ていたのだが、原作と違うと思いながらじゃあ原作を語ろうとするとおぼつかない自分に気づいて、もう一度読み返している。 小学生にすすめる時にも、第一巻「影との戦い」は語ったりする…

古い本を読み 新しい発見を

「草の根こぞう仙吉」(赤木由子/作 箕田源二郎/絵 ほるぷ出版 1981)。 図書室の棚を整理していたら、見つけた本。 赤木さんはいま生きておられたら80代半ばで、私の母よりはもう少し上の世代。終戦を18歳で迎えられたということは、戦争中にまさに成長し…