久しぶりに、映画

久しぶりに映画に行った。
しかもたてつづけに2本。

もともとは映画館という空間が好きなのだが、最近はほんとに行ってなかった。
この連休は帰省もしなかったし、ゆっくりした中で「ちょっと出かける?」的なレジャーをたくさん出来たからだと思う。


ひとつは、「テルマエ・ロマエ」。
これは娘と行ったのだが、実は私は「わが母の記」がいいかな…と思ってた。
でも「これ観ようよ」と娘の主導で、銭湯ものに…。

全編ほぼ裸体の阿部さんに驚くが、最後には違和感なく当たり前になっているのが、可笑しい。
ばかばかしく大真面目に、よりよい大衆銭湯の改善を考えかつ実践し続ける姿に、おおいに笑った。

原作の漫画を読んだことないのだけど、面白いんだろうな。


もうひとつは、友達に誘われて行った「少年と自転車」。
これは仏映画。
里親制度を描いたものなのだが、例によって誘われるままに何の情報もなく観たので、え〜どうなるのん?こういうことって、どうなん?…と息つく暇もなく映画に釘付けだった。

そういう演出にしてあるのか、描き過ぎず「これは、こういうことなのではないだろうか」と観る者にいろいろと感じさせる映画だと思う。
パンフレットを見るとひとつの方向が見えるが、私はそうではないと思う。
どうかな、と思わせるすき間が、この映画の魅力なんだと思った。

少年役の子どもがとても自然な演技で、彼の魅力がそのまま映画の魅力になっている。
まだ青年になる前に里親のサマンサにめぐり会えて、ほんとによかったなァ。

大人社会のなかで、必死に生きていく子どもたち。
子育てが出来なくて、逃げてしまう親。

あの子には、これからも小さな嫌なこと、いや大きく自分にふりかかってくる偏見や悪意がいっぱいあるんだろうな。
そのなかで、生きていくんだろうな。

サマンサのまっすぐな愛情で、あの子の心のなかにも時間をかけて、小さな灯がともりますように。
そして、この人と生きていきたいと思える人と、いつか家庭がもてますように。


昔観た、宮崎あおいの「害虫」という映画を思い出した。


お茶を飲みながら、3人であれこれ映画の感想を語り合った。
一緒に観ると、これが面白い。
お芝居もそうだけど、やっぱり同じもの観て共有するのはいいな。