読む・低学年

古きよき本 いまもよき本

図書室にあるポプラ社文庫をこのところ読んでいる。 最近、昭和の本にさかのぼってばかりいる私。図書館でも、閉架のものを出してもらってばかりだ。「のっぽビルのでぶくん」(大石 真)より「へんな一日」タケシが、朝教室に入っていこうとしてふと廊下の…

しってる、しってる!

「さいごのさいごのなかなおり」がよかったので、ほかの三田村作品を探しに図書館へ行くと、「きつねのかぎや」シリーズ(あかね書房)が面白かった。 そして、そのなかに「地獄のえんま帳」というのを見つける。「三田村さん、この題材好きなんやな…」 読ん…

おはなしのおもしろさを

ゾロリがいつも奪い合いになるので、絵が多くてクイズや推理の楽しみもあって、字も大きくて男の子が読みたくなるもの…。 ゾロリもいいんだけど、大概ゾロリファンは中毒のようにそのシリーズから動かない。 ちょっと目をずらせたいな。司書になってすぐの頃…

いままでの本 あたらしい本

もうそろそろいいかな、と思い「リンゴちゃんとのろいさん」(角野栄子/作 長崎訓子/絵 ポプラ社)を1年生に読んでみた。前の学校で、ものすごく人気だったリンゴちゃん。 しおりの柄もリンゴちゃんのがいいと言われたし、貸し出しはいつも取り合いで、何…

大人になんかいわない

男の子がボール投げをしていて、ふじまるさんちにボールが入ってしまった。 その家の犬ゴローが走ってきて、ボールを飲んでしまった。おねえさんは、それが気になってたまらない。 ゴローが死んじゃう。 ふじまるさんちのおじいちゃんに何度も言いに行くのだ…

大人は大人 子どもは子ども

この本は1996年出版となっているけど、作者の経歴を見ると1908〜1987だから、おそらくずっと昔に書かれたものではないだろうか。 1993年に「母の友」に訳出、連載されたものらしい。なぜ年代にこだわるかというと、いまの人が書くものじゃない魅力を感じるか…

ブームの気配

「ねえパパのおはなし聞かせて」 「じゃあ、パパがスニーカーだった頃の話をしようか」 「え〜〜〜!!」 この叫びは、聞き手の子どもたち。 スニーカーなんて。 どういうこと? 意外性で心をガッチリつかんでしまう角野栄子の幼年童話「パパのおはなしきか…

幼年童話さんへのラブレター

このところ、幼年童話を積極的に読むようにしている。 絵本から物語に移行するのには、面白い幼年童話がたくさんなくてはいけない。 でも、実情はあんまりない。 もっともっと、あふれるようにあってほしいのだが。そんななかから、久々に見つけたのは「ブン…

一週間待って つづきを

「りんごちゃんとのろいさん」後半の読み聞かせ。1年生は、図書室に入って来た時から「なあなあ、りんごちゃんやな!」「続きやで、先生。」と期待度まんまん。 読み手のモチベーションを上げてくれるではないか。2年生は、本を見ると「ああ、そうやった」。…

わがまま疾走感に爽快

「のろいさん?」 幼年童話の本の題名に「呪い」が出てくるなんて、と手に取ったのがきっかけになった。 図書館の棚の前に座り込んで立ち読み。 わがまま主人公の話は他にもあるけれど、脇役が優しかったり気をもんだり大抵バランスを取る。でも、この話はり…

されど幼年童話

おばさんが「ああ忙しい。ねこの手も借りたいわ。」と言ったら、「はいはい」とホントにあらわれたしましまねこ。 「なんでもできます!」でも、実は役に立つ手伝いはほとんど出来なかったのだ。 手はぬれるのが嫌いなので、洗い物は出来ないし、掃除機もな…

自分に満足出来るしあわせ

司書会で紹介された本のなかで、心うばわれたのが、これ。デルトラクエストやローワンのシリーズなどで知られているエミリー・ロッダの「チュウチュウ通りのゆかいななかまたち」(あすなろ書房)。 ハツカネズミのすむネコイラン町(ここから、もうおもしろ…