年があけて

結婚以来、もう20数年お正月は帰省していたので、いつも私は招かれる側だった。おせちを作って持って帰ったり、京都から珍しい食べ物を買って帰ったりすることはあっても、やはり準備する側ではなかった。

それが、昨年の6月に義父が亡くなり義母がこちらに来て、なんと招く側になったのだ。

勿論まだ喪中なので、やらないことはあるけれど、それでも義母を囲んで内輪でおせちをいただいた。長野から義兄夫婦も来てくれて、義父を偲ぶとともに義母の健康を願って集まった。

出来るだけいつもと同じように、向こうで取り寄せられるものは頼んだり、義姉が全部取り計らってくれた。

私がやったのは、家の大掃除(これが、大変だった。ギャー!)。
お煮しめ(これは、実母のお手製。フフフ)
きんとん(これだけは、毎年手作り。自慢にもならないが。ヘヘヘ)
お雑煮(我が家は、白味噌ではなく、すまし汁です。)
はなびらもち(京都でお正月に食べる生菓子。これは買っただけだけど。)

信州の郷土料理「鮭かす」は、娘が勤務先の近くで新巻鮭を買ってきてくれて、夫が調理してくれた。

義母は、時折泣いたりみんなを元気に仕切ったり忙しかったけれど、よい集まりになったのではと思う。
みんなで花札大会もした。


招く側になって、今まで見えてないことがなんと多かったことかと反省する。
私なりにやってきたつもりだと思っていたことが恥ずかしい。やっぱり呑気なお嫁さんだったのだな。
そんな私に、いつも陽気に話しかけてくれて、美味しい干し柿をふるまってくれたお義父さん。(自家製の干し柿は絶品だった)

私の出来ることで、少しずつおもてなしをしていこう。

娘が、私を見ていて「だしの取り方を教えて」と言った。
こうして、味が受け継がれ、いろんな風習が伝えられていくのかな。

この年になって、また発見があり、煩わしさも当然あり楽しいことばかりではないけれど、これも役目だと思えた年末年始だった。
そして、実家で一人暮らしの母のことも、心においていかねばとあらためて思う。


そんなわけで、ここ2年ほど滞りがちなブログだったけれど、また書きたい気持ちはなくなってはいないので、ある限りはぼちぼち綴っていこうと思う。

何よりも、本の世界に助けられ、また子どもたちの心の柔らかさに生かされてきたので、それを日々感じられる一年にしたい。