子どもがえらんだこの本② 2011

2年生のまき。

2学期は、幼年童話の連続読み聞かせにも取り組んでみた。
「ロボット・カミイ」を紙芝居で1年生の時に読んでいたのを土台にして、「この本がほんとのカミイのお話だよ。」と紹介して読み始めた。
私は担任ではないから、毎日少しずつの読み聞かせは出来ない。
1週間に一度の図書の時間で、5〜6週かかったかな。
最初、字だけのページでは、手を持ち替えて自分のところに持ってきたら、子どもらが慣れなくてもたないので、字だけでもずっと本を開示していた。
そうするうちに、だんだん字だけ(いわゆる朗読スタイルになる)になっても、子どもたちも馴染んでいった。
カミイの本を持って前に立つと、「あっ、カミイや!」「つづきやで!」とうれしそうな声が出て、それに励まされ最後まで読み切った。
カミイの一挙一動に笑ったり、突っ込んだり、トラックにひかれるところは怖いほどシーンとなったり…。

あとで、担任の先生とも話して思いを同じくしたのだが、こうした①物語の導入→②佳境にいくまでの伏線→③山場→④結末で、特に②をじっくり聞くためには、①〜④を丁寧に描いた物語の読み聞かせを繰り返し体験しないと聞く力は育たない。

いまの絵本は視覚的に優れたものが多いのはいいのだが、ともすれば②をすっとばして①③④であっという間に終わってしまう。
子どもがただぼうっとして、絵本に驚かされ、オチに笑い…になりかねないのだ。
やっぱり低学年から、こうした地味?(決してカミイが地味だとは思わないが、いま多くある子どもの幼年童話のなかでは②をしっかり描けている意味では希少な本だ)だけれども②が意味ある本をじっとこらえて聞く。すると、面白い③にめぐりあう。そして④に行きつき「ああ、本って楽しいなあ。」と心から思う。
その体験が、中学年・高学年の読書の広がりにつながっていくのだと思う。



「ロボット・カミイ」(古田足日/作 堀内誠一/絵 福音館書店

★先生がよんでくれた本の中で一番おもしろかったのは、ロボットカミイです。げきで、7ひきのこやぎが8ひきのこやぎになって、かみいがおおかみをたおしたのがおもしろかったです。

★カミイはだんぼうるでできているから、なくと、とけてしまうけど、ようちえんにきていいよってゆうと、すぐになみだがひっこんでいくきになるところがおもしろかったです。

★さいごにトラックにひかれてしんじゃったけど、またつくりなおしてげんきなカミーイになって、ロボットようちえんまでちびぞうにのってかえって、みんなでみおくってあげてやさしかったです。カミーイが、ぶじにロボットようちえんにいけるの思ていました。けど、ぶじについたかはわからないけど、おもしろかったです。

★ロボットカミイがたのしいときもあれば、カミイがしにかけたときなきそうでした。

★はじめはたけしとようこがダンボールでつくってダンボールなのに、ぼくはこうてつせいのぴっかぴっかのロボットだとかダンボールのくせに、なまいきだった。さいごになみだのもとがダンプカーにひかれて、くずくずになって、とりだしたけれど、われたつぶがまだあるのかなあとおもったけれど、かたいからなみだじゃないとおもいます。でも本にはなみだとかいていた。ほんとうにぴかぴかのロボットになったからびっくりした。いばってるとこがおもしろかったです。

★わるいことをして「何にもわるいことしていないよ。」というところがおもしろかったです。

★ロボットカミーのなかでも、ようこがカミーにみずをかけたところがおもしろかったです。

★わたしが思った読みきかせの№1は、ロボット・カミィがおもしろかったです。カミィがさいご、しぬかと思ったら、生きかえってちびぞうをロボットようちえんで見せびらかすのかと思います。

★カミーが電気やにしたいといって、たったの2つしかなかって、「テレビもあっちの方がいいや。」「れいぞうこもあっちの方がいいや。」といって、みんなあっちにいっちゃったからカミーがかわいそうだと思いました。けどあとで3人きてくれたから、カミーのなみだがさっとなくなったからよかったと思いました。


「月おとこ」(トミー・ウンゲラー/作 評論社)

★わたしがいちばん、ねにもっていて、おきにいりな本は月おとこです。だってお月さまなのに、いきなりこんなこというんだもん。「月があきた。」っていうんだもん。(中略)とっても、わくわくどきどきして、とってもおもしろかったです。

★いっちばんおもしろかった本は、月男です。月といっしょにかわっていくなんて、月とおなじだなとおもったけど、月男だし月といっしょにかわるのはおなじだとおもったのです。月男は、ずっと月のなかにいたしたいくつだとおもったから、月からおちてけいさつにつかまるなんておもってもいませんでした。そしてロケットで月にかえっていったから、ロケットもうまくとばせたしよかったなーとおもっています。



「すみっこのおばけ」(武田美穂/作 ポプラ社

★すみっこのおばけがとてもおもしろかったです。わたしもきてほしいです。すこしまちがっているけど、しゅくだいをしてくれるなんてとてもいいかんじだよね。しかもあそぼうよて、さそってくれるしまほうでなんでもしてくれるなんてさいこうだよねえ。それにおおきくなったら、そらをじゆうじざいでとんでくれるなんてさいこうじゃん。それにわたしがかんがえたら、がっこうやすみにしてくれるんでしょ。とてもさいこう。でも、こどもだったら、そらとべないのか。そうだなー。そのときは、どうやってあそぼうかな。もし、きてくれたらのはなしだけどね。



「いつもちこくのおとこのこ ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」(ジョン・バーニンガム/作 あかね書房

★いつもちこくの男の子ジョンパトリックノーバンマクヘネシイーがおもしろかったです。「もうわにに、たべられそうやったうそはつきませんと500回言へ。」と言ったのがおもしろかったです。そしてさいごに、おこった先生がちこくをしたのがおもしろかったです。

★はなしは、いつもちこくをしていて、いいわけをするおとこのこです。さいしょはライオンがでて、そのつぎにワニがでて、かばんがきられました。そのつぎゴリラがでてきて、せんせいがびっくりしていつもわごめんなさいとやって、おわった。おもしろかったのは、ゴリラがせんせいをさらっていくのがたのしかったです。またよんでほしいです。