それは私のこと?

今年は、すごく早かった。
やり残したこともあるけれど、振り返ってみたら、いまの自分の持てる条件のなかでは健闘したのではないかと思える一年でもあった。

12月の初めに、ある人形劇をNPOの会でやってもらったのだが、演じるYさんは小学生がそのまま大人になったような人だった。
終演後に話していて、そのままの印象を私はつい口にしてしまったのだ。

するとYさんは、「それは演じてる時のことですか。こうしてしゃべってる時もですか。」とおっしゃった。
私は、「こうしてしゃべってる時も、そう思います。」と言ってしまった。
「舞台以外は、隠してるつもりなんですが。おかしいなあ。見せてなかったのになあ。」とYさんは言って笑われた。
むこうはどう思われたかわからないが、私は、そのこぼれるところが面白いなと思って親近感を持ったのだった。


その後、友達に「好きなことだけして、いつの間にか大人になったような、そんな人だったの。」としゃべっていて、ふと気がついたのだ。

それって、私のことではないの。


なんだ、そうなのか。


もちろん好きなことだけしてない(と思ってる)し、苦労もしてる(と思ってる)。
でも、それはYさんだって、そうだろう。
それでも、自分の信じる、いいと思う表現で人形劇を創っておられるように感じられたし、Yさんは何よりも楽しそうだった。

苦労よりも、楽しさが勝ってるのだ。きっと。


そう思うと、私もそうなのかな…と。


やれないこと、かなわないことを悩むよりも、いまの自分の立場でやれることをとにかくやっていくことではないかと、思ったのだ。


「モモ」のベッポじいさんだって、道路を掃除していて気が遠くなるほどずっと道が続いてる時に、いまの一歩のことだけ考えるって言っていたものね。
そうして、気がついたら掃除した道がずっと出来てるんだ、って。


来年も、好きな本をていねいに読んで、子どもたちと歩んでいきたい。

年が終わろうとするいま、思ったこと。