伝記は電気?

読書クラブで先日の「わすれんぼライリー、大統領になる」を紹介した。メンバーは4年生が中心。
この本は「伝記」というキーワードがポイントだ。
でも、4年生たち…「でんき?」
ん!?
もしかして知らないのかい。
おいおい。
私は、伝記ジャンルを説明するところから始めた。


そういえば、うちの学校はかの「まんが伝記シリーズ」がない。大体まんががほとんどない図書室なので、いままでそれできたんだろうしそれもいいかなと思い、私が来て3年間は積極的には入れなかった。
前の学校では、「まんが伝記」はなんと言っても読みやすいので(頭もあんまり使わない)、人気だったな。
でも、面白い感想も言うので、そこから違う本への紹介へひろがることもあった。
たとえば、「レーナ・マリアかわいいなあ。」(似顔絵がまるで少女マンガ)と言うと、「本当はこんな人よ。(写真を見せる)スウェーデンの福祉のことよくわかるよ。」と「レーナマリア物語」を紹介したり、「ゴッホって、こわい。なんで、耳切るの?」「(これはひと言では言えないが…)ゴッホの絵見てみる?」と画集を見せたり。


さて、説明が終わり、中身の紹介へ。
ところが、知らないんだよねえ。
ルーズベルトを知らないのはいい。でも、ヘレンケラー、ナイチンゲール
ガンジー…。
そうなんだ。

ナイチンゲールって、メンソレータムのふたに、あるやん。」
「ああ!わかった!」
ガンジーって、インドの人で戦争や暴力に反対した有名な人よ。」
「知らん。」

こんな調子で…
でも、ライリーのお話は面白いと思ってくれたようだ。伝記パーティは、自分たちもやりたそうだった。
ちょうど新しく伝記全集(「伝記・世界を変えた人びと」全20巻 偕成社)が届いたところだったので、ガンジーの本を取り出しみんなに見せる。
「ほら、裸で腰布巻いてる写真は、どれや。」
「あった、あった。」
「わあ、こんなんか。」
ガンジーが何をした人かより、腰布にヌードの方が頭に残ったと思うんだけど、まあいいや。


「偉人伝」が大手振って偉そうにするのはいかがなものかと思うけれど、
人の生き方を知るって面白いと思うんだけどな。
それは、ひいては歴史を知ることにもつながるのではないだろうか。

やっぱり入れようかどうしようか、迷う「まんが伝記シリーズ」。
いや、そういう問題じゃないか。