取組終了


しおりの取組が1月末で終了した。
これで図書委員さんの内職?的作業もひと段落だ。
カウンターの下の棚にしおりを入れておく箱を置いている。
いっぱい作ってストックしてあったはずのしおりが、またたくまになくなる。
「あ〜、…ない。」
そして、また黙々と作っていた。
私は、そっと裏でひもを補充したり、低学年の声(「わ〜、かわいいしおり!」「これがもらえてよかった!」など)を伝える役目に徹する。
約3ヵ月間、彼らは地道にこつこつ頑張りとおした。




おかしかったのが、大きな大きなしおりを作った子がいた。新書版サイズだと、しおりの方がはみ出るくらい。
アニメのキャラクターが描かれてるので、みんな一度は手に取る。
でも「やっぱり、他のにする。」「なんで?」「大きすぎるもん。」
そんな繰り返しだった。

ある日、そのしおりの裏に一言書き加えられていた。
「えほん用」。
笑っちゃうな!
大きすぎるなら絵本のしおりとして使えばよいという発想なのだ。

絵本にしおり、使うかなあ…?
でも、そんな当たり前のことは聞かない。でも可笑しい。私は、ひとりで受けていた。

絵本用になっても、そのしおりはずっと残っていた。
しかし…
あと数日でしおり取組も終わりという頃、ほしい子が現れた。しかも、2人。
1人は本を忘れてきたので返却印が一個足りずに、資格がなかった。もう1人は10個、返却印があった。
うれしそうにもらう、S君。
机に座ってちょっと目じりに涙がにじむR君。(ともに3年生)

エピソード宅配便の私は、作者のW君に伝える。
「あの大きなしおり、人気やったで。1人、涙を飲んだ子がいたよ。もう一個作れる?」
「あれ、本見て作らなあかんし大変なんやなあ。」
「でも、ほしそうやったよ。」
「わかった…作ってくるわ。」

というわけで、取組は終了したけれど、いまも待っているR君。
もうすぐ、待望のしおりが手に入る予定。


2月に入って、休み時間の図書室利用者ががくんと落ちている。
大縄大会の練習など理由はあるのだけど、しおり目当てがなくなったのも大きい。
いまは、静かないつものメンバーの図書室。
ちょっとひと息って、感じかな。

しおり目当てだったとしても、本当にたくさん読みましたね。そして、図書室にたくさん通いましたね、みなさん。
「なあ、どんなしおりあるのん?」
カウンターに集まって、宝物を見るように品だめしていましたね。


さあ、次は新しい本が入るよ。
紹介ポスターを掲示するために、ただいま画用紙に描いている真っ最中の図書委員さんだ。