13年目にして

父の13回忌の法事があった。
久しぶりに会う叔父・叔母たちは、みな年をとっていた。

父の従兄である叔父さん。
父の生前から法事で顔を合わすくらいだが、今日会食の時にあらためて父と顔が似てるなあと気付く。
顔の輪郭や、目元・口元がなんとなく。

親族って、不思議だ。
ふとした表情やしぐさにも、血のつながりを感じる。

私は、育った過程のなかで父との具体的に触れ合った思い出がほとんどない。
それは、私があまりよい娘ではなかったこともあるだろうし、父もものすごく不器用な人だったので、自分からコミュニケーションを取らなかったし、子育てを母に任せ切っていたのもある。
4人姉妹の3番目ということもあり、そんなに父にかかわらなくても目立たなかったのもあった。

子どもが生まれ、孫に接するやさしい父を別人のように見始め、少しずつ自分も向き合いだそうとした時に、がんに侵されあっというまに逝ってしまった。

なので、私には父を語る言葉がほとんどない。
でも、たとえば今日みたいな日や、ふとした時に父を思い出し、少し考えることはある。
それは、多分生きていた時よりは思い出している。

お父さんとすごく触れ合って生きてきた人からは、私なんてほんとに情けないのだけれど。


でも、この年になって、父のことを思っている自分に気がつく時、
「私が、父のこと思い出してる。」
と驚き、「父」を意識する。

法事の日に、つれづれ思ったこと。