ぶらり 洛北の本屋へ

NPOの活動の仲間、Sさんと「恵文社一乗寺店」に行ってきた。

恵文社(けいぶんしゃ)とは京都市内に三店舗持つ本屋なのだが、特にこの一乗寺店は有名で、独特な本の配置や本以外の雑貨・文具なども多く置かれていて何通りにも楽しめる空間なのだ。

一度行ってみたいと思っていたが私の生活圏からは遠く、ショッピング街にあるわけでもないので、なかなか足を運べなかった。

阪急河原町から四条京阪に乗り換えて、出町柳(でまちやなぎ)まで。
ここは、古本市で行く下鴨神社の近く。
でも、ここからまた叡山電車に乗り換える。
3駅目で降りるのだが、ちなみにもっと乗っているとマンガ学科のある精華大学(あの漫画家の竹宮恵子さんが教授をつとめておられる)や貴船・鞍馬方面へ行ける。
住宅街のなかを2両ほどの電車がことこと走っていくのは、なかなかのどかでいいものなのだ。

一乗寺駅から5分ほどで、恵文社には着く。
でもその前に、Sさんに案内してもらい、近くの「つばめ」というお店へ。「かもめ食堂みたいなところよ」と言われた通り、看板はつばめのマークとさっぱりしたロゴ。
ランチ(玄米ごはん、味噌汁、中華揚げだし豆腐、切り干大根、サラダ、おつけもの)・珈琲つきで1050円。
やさしいお味で、とってもおいしかった。
珈琲は、その都度たててくれるらしくて、カップもよいセンスでおいしくいただいた。

お腹いっぱいになったところで、恵文社へ。

お店のすみからすみまで、じっくり1時間半ほど楽しんだよ。
でも、あっという間。

もっと趣味的なものが前面に出た主張のはっきりしたお店なのかと想像していたら、そうではなく自分はしっかり持ってるんだけどさりげないというか…。
その京都的?な一歩下がり加減が、センスいいなぁと思った。

本好きな先輩のお家に行って、書棚をのぞかせてもらってる感じ。
でも、その先輩は本のことを何も言わない。
お好きにいつまでも見ておいで、とほっといてくれる…みたいな。

実は計算されてるんだろうけど、私は好印象だった。
まぁ、大人が楽しめる本屋さん。

大人買いしたくなるよなところだった。

私が買ったのは、この2冊。

「読書教育 フランスの活気ある現場から」(辻 由美/著 みすず書房)。フランスの学校現場の読書をめぐる実践例。NPOとも連携している。この本に出会っただけでも、来た甲斐があった。
それと、モビールの本。
作ってみよう。


普段から本屋はよく行くが、つい目的意識的に児童書や教育書コーナーをめぐることが多く、こうして「ぶらり」とする時間が最近なかったな…と自分をふりかえった。

帰りに出町柳名曲喫茶に寄って、クラシックが流れるなか私はレモンスカッシュ、Sさんはケーキセットでほっと一息。

楽しい“ぶらぶらday”だった。
Sさん、お伴ありがとう。