思いつきの日

遠くに出た仕事のあと、京都市内をぼんやりと歩いていた。
ふと美容院の前を通り過ぎ、(あ、髪の毛切りたかったんやった)。

数メートル進んだ後…もどってドアをあけた。
「初めてなんですけど、カットしてもらえますか?」
「いいですよ。」
(そりゃ、お店の人は言うよね)

初めてのお店で、通りがかりで、カットしておまけにヘアマニキュアまでした私。
「ヘアスタイルはこのままで、少し軽くしたいんです。」

美容師の方(男性)と話していたら、私のカットははさみの入れ方が個性的で面白いと言われ、「へえ、そんなことわかるんですか。」と思わず言ってしまい、その直後…「そりゃあ、プロの方ですもんね。当たり前ですね。失礼しました。」と一人ノリつっこみをして、笑われた。

でも気さくな方で、でも慎みもある方で(おしゃべりな美容師さんは、苦手なのだ)カットの進化の話、毛質の話、美容師はどのように自分の髪を切ったりパーマを当てたりするのか、なんていう話題を楽しくさせてもらった。

いま行っている美容院のカットは気に入ってるし、担当の美容師さんは若いけれどとてもしっかりしていて、しかもとても可愛い。
でも、根がいいかげんなので、つい予約をしそびれる私。

それでつい、こんなことになる。


でも、思わぬこんな時に、頭がさっぱりし、しあわせ。


九条通りをずっと歩いていて、お家の軒先やお花屋さんでいろんな紫陽花を見つけた。
紫陽花って、普通のまるいのかガクアジサイしか知らなかったけど、いっぱいあるんだな。
ヒアシンスみたいでしょ。これなんか。(一番下の右写真)






お花の出てくるこんな絵本を、今日は紹介。
「はなやのおばさん」(ねじめ正一/作 大島妙子/絵 童心社)。
商店街育ちのねじめさんらしい作品。
みどりはお花が大好きで、商店街のなかの花屋をいつものぞいているし、店のおじさんとおばさんも大好きだ。
ところがおじさんが急に亡くなってしまい、店のシャッターは閉められたままになる…。
働くということは簡単じゃなく、生きていくために必死でしなければならないのだが、その職業に誇りを持っているすがすさしさや、働くことでまた癒されていくであろうおばさんの姿が、胸にくる。
そして、心配するみどりちゃんのまっすぐな気持ちが響いてくる。
大島さんの絵がよい。