終わり そしてまたはじまり

体育大会が終わった。
また暑い日で、子どもたちはひときわ焼けたのではないだろうか。

本番に強い子どもたち。
見られる、という緊張が新たな力を発揮するのかな。

図書室のある校舎は校庭に面していないので、残念ながら練習風景はほとんど見ることが出来なかった。
職員室でエピソードを聞いたり、廊下で花傘を持った汗だくの子どもとすれ違ったり、断片的に垣間見ることしか出来なかった。

でもその分真っ白な気持ちで見られたかもしれない。
あの子はあんな顔するんだ。
伸びた足先がきれいだな。
あの子、背中まで気を抜いてない。えらい。今度会ったらほめてあげよう。
いろんな子の、図書室で見せる顔とはまた違う顔に触れた一日。



娘の初2週間実習も、終わった。
この9・10月は3か所の施設や病院を実習する。
終了して初めて、ケースノートなどを見せてもらったが、びっしり書かれた中身に頑張ったんだなあと思った。
家の中で見せるのとは違う娘が、そこにいた。
私とは専門が全然違うので、アドバイスもしようがないし(大体出来るタイプでもないし、むこうも頼ってこないです)ただ見守るだけなのだが、今回あらためてもう1人の大人なんだなあと。
もちろん親としてみると心配な面もたくさんあるのだが、なんというか、この人は自分とは全然違う人生を歩んでいくんだなあと思ったのだった。


人はいろんな人にかこまれて暮らす。
かかわらないではいられない。
ひとりで生きてると思っていても…
こんなたくさんのことを教えてもらっていたんだな。

年度末に読むのもいいし、何かの区切りにたしかめるように読んでもいい絵本。
人生の折々でひらくと、また違った思いが味わえるかもしれない。
キックする女の子が、とても愛おしい。

「みんながおしえてくれました」(五味太郎/作・絵 絵本館)。