ブテンコさんがやってきた











メリーゴーランド京都店に「しずくのぼうけん」(マリア・テルリコフスカ/作 ボフダン・ブテンコ/絵 福音館書店)の絵を描いているブテンコさんがやってきた。
サニー文庫のTさんに情報を教えてもらって、出かけた。
ブテンコさんは、とてもやさしそうな男性で大きな方だった。
ポーランド語でブテンコさんが、そして日本語で店長の鈴木潤さんが「しずくのぼうけん」を読み聞かせをして下さった。

ポーランド語って、はじめて聞いたよ。


そして、絵本にサインをしてもらった。
握手もしてもらった。
大きなあたたかい手だった。


メリーゴーランドは言わずと知れた増田善昭さんが三重県につくった有名な子どもの本屋さんだが、京都店というのが何年か前から出来てイベントもたくさんしている。

場所も京都の中心部にあり、小さい場所だが選書はさすがで、趣味のよい人の部屋をのぞかせてもらったみたいな空間だ。

いま主流の作者順や出版社順で並んでいない書棚でない分だけ、何があるかわからない面白さがあり、ふらっと行くにはとてもよい本屋だと思う。
きっと、店長さんが絶妙なバランスで工夫されて、並べているんだろう。

お世話になった方にさしあげる絵本を選び、自分も「ねこのセーター」という絵本を買った。
Tさんに「セーター、好きですねえ。」と言われる。

「そうね。そうかも。」
(「ちょろりんのセーター」をサニーで読んだし、大体服もニットが好きだよなあ…。)

家に帰ってゆっくり読んだら、へんで笑ってしまう本だった。
ねこはいつも同じセーターを着てるんだけど、大きな穴が2つもあいてる。さむがりなのに、穴あきなのだ。
そしてどんぐりに帽子をかぶせる仕事をしているのだが、3つほどかぶせると、もうめんどうくさくなってしまう。

どんぐりたちが歌う、うたがおかしい。

あなが  あいてるよ
あなが  あいてるぞ
ねこの  セーター
あなが  あいてるな


声に出して読んでるうちに、またメロディのようなそうでないような節で歌ってる私だった。

で、自分でも笑ってしまった。
(今度はこれ、子どもたちに読もう。
いっしょに歌おうっと。)

最後のページは、先頭をいくねこのしっぽと、後を並ぶどんぐりたち。
やっぱり、帽子をかぶってるのは3つだけ。
まだ、3つから仕事進んでないのか。

ねこよ、いつするのかね?

そののらりくらりぶりが、いかにもいいかげんでおかしいな。



作者は私の好きな、おいかわけんじ・たけうちまゆこ(100%ORANGE)さん。