お正月の一日



母と夫と3人で、北野天満宮に初詣に行く。娘は友達と新春バーゲンへ。
元旦は冷え込みが激しく、着物を着る覚悟がゆらいでいたけれど、2日の朝は天気もよく「あっ、これは着ちゃおう!」
母に着せてもらった私。

母は60を越してから着物の着付けと和裁を始めた。
父ががんで逝ったのを区切りにして、いままで仕事と夫のために生活のすべてを費やしてきたのを、少しずつ自分のために生活を変えていった。
もともと洋裁をしていて手先が器用なのもあるが、いつのまにか時々仕立物を頼まれるようになり、75歳の今では大事な生活の一部になっている。
今年成人式の娘のふりそでも縫ってくれた。

あまりに近くにいるので見過ごしてしまいそうだが、よく見てみると母はすごく自立した女性なのだ。
頼りないこのいい年した娘は、いつか母に近づけるだろうか?


さて「北野さん」に初詣に行くのは何年ぶり?
毎年夫の両親の暮らす松本に帰省してるので、いつもそちらの神社にお参りしているのだが、今回は年末に帰ったのでお正月は京都で過ごせるようになったのだ。

初詣の決まりごと、しょうが入りの甘酒をいただいて満足の私!

母は姉と妹の子どもたちの受験合格祈願のためにお守りを買う。
お守りの種類を改めて見ては(写真左)、こんなにあるなんてと感心する。習い事祈願ていうのもあるんだなあ。
売り場はいっぱいで、みんなおみくじの種類表を真剣に見ては選んでいる。売り子さんもたくさん勢ぞろい!(写真右)

帰りの道を歩いていて、夫が「この通りはなんで御前通りというか知ってる?」と尋ねられ、分からないと言うと「北野天満宮の横の道だからそう呼ぶんだそうだよ。」と教えてくれた。
京都の通りは碁盤の目のように、縦横にまっすぐつながっているが、御前通りは南北に走っている。
「いわれを聞くと、もう忘れへんなぁ。」と母。確かに。

おみくじは小吉。「限りなき恩涯止足を知る」だって。
限りない恩を授かっても欲張ることなくとどまる処と満ち足りる事を知りなさい、という意味だそうだ。
なるほど、なんだか深いなあ。
限りない恩を感じられるよう、目と耳と心を動かしてまた1年やっていこう。


夕方帰宅した娘に、本日ゲットの品を披露してもらう。
女同士の楽しい会話です。

家族とこうして穏やかに迎えられるお正月に、感謝。