もう2学期もおわり

いま5年生の本好きな子たちのなかで、新しく入った「天山の巫女ソニン」が人気。全5巻で、冬休み用にとトップの子が今日4・5巻を借りていく。ほんとはその子は、4巻を読み終わるはずだったのだが終了せず、休みをまたがることになった。
既に3巻目を読み終わり待ってる子は、「ええ〜、読みおわらへんかったん!?はよ、読んで〜〜!」と叫んでいた。
子ども同士の会話、いい感じ。

2年生の男子。前に借りた本がどうしてもないと言いに来る。教室も家も探したけどない、と。担任の先生にも言ったという。
私は、もう探すところどうしても思いつかへんか、と念を押した。
その子がうなずいたので、図書カードにハンコを押し今回はわかった。でもこれからこんなことのないように約束しようと話す。
教室ではロッカーなど、本を置いておく場所を必ず一か所に決める。家でも、自分の机の上やリビングの一角などお家の人と置く場所を決める。そしたらなくす確率は絶対減る。

男子は帰っていった。そして、放課後息せき切って走ってきた彼は本を持っているでなないか。
友達のロッカーの中にあったとか。
「よかったなあ!」
私もうれしかった。その子の顔もピカピカしていた。
「先生とさっき話したこと約束な。わかった?」
「わかった。」
「じゃあ、ゆびきりげんまんはりせんぼんの〜ます。うそついたら、先生の肩1000回たたく!」

なくしたことが問題ではなく、なくす原因を本人が理解することと、探すために最善の努力をしたかどうかが大事だと思い、いつもここはできるだけ省略しないでやりとりする。
学校図書室の本の扱い方を学ぶことは、公共の備品を上手く利用できる市民になれるかどうかの入り口だと私は思っている。

私も冬休みに読む用の新刊をかばんに詰め込んだ。
読むことも大事な仕事のひとつだ。

そうそう、「獣の奏者」を貸してくれたK君との会話より。
「K君は、どこがじ〜んときた?」
「そうやなあ、エサル(学院の先生)にエリンがありがとうございましたっていうとこ。」
「ああ、そこか。わかるわあ。先生はな、エリンがリラン(王獣)と一晩一緒にいたところで、リランがエリンを優しくなめてくれるとこやエリンが1人で自分の身体を抱きしめて泣くところは、ぐっときたなあ。」
「ああ、あそこね。ふんふん。」
お互い読んだから分かりあえる、それぞれの読みどころ。

本を前にして年齢関係なく話せるって、いいなあ。

これも本の持つ力のおかげ。