サニー文庫でブックトーク













サニー文庫スタートの19日、ブックトークをした。
タイトルは「この大切なもの…sunny」。
sunny=日のあたるという意味から、太陽・晴れの日・日向ぼっこ・川遊び・キャンプとイメージをひろげて、絵本や物語を7冊紹介した。

どういった層の人たちが来るのか全然読めなくて、当日はかなり小さい人も来ていたので、本によっては難しかったかも。
対象の幅が広い(幼児が入っている)ブックトークの難しさを感じたが、でも今日は準備してきた通りにやりきろうと思い、手遊びや絵本を増やすことはせず、そのままやりきった。場合によっては、ガラッと変えてそんな風にすることもあるのだけど、今日は自分を相手に添わせて、はやめた。
なので、小さい人には伝わりきらなかったかもしれない。ごめんなさい。
でも、前の学校で低学年だった子たちが大きくなった姿で来てくれたりで、その再会もうれしく、ブックトークを聞いている様子が「ああ、この感じ、つながってるな」と思えたことに自分で感動していた。

最初に「ムギと王さま」(E・ファージョン/作 E・アーディゾーニ/絵 福音館書店)の表紙の話をした。
これは「本の小部屋」の絵で、ファージョンの育った家にはこのような部屋があり、何を読んでもよかったのだ。
窓は開けられることなく、光の差し込む小部屋にはほこりやちりがきらきら光っている。

「そのガラスをとおして、夏の日は、すすけた光のたばになってさしこみ、金色のほこりが、光のなかでおどったり、キラキラしたりしました。わたくしに魔法のまどをあけてみせてくれたのは、この部屋です。そこのまどから、わたくしは、じぶんの生きる世界や時代とはちがった、またべつの世界や時代をのぞきました。詩や散文、事実や夢に満ちている世界でした。(中略)
日光がさしこんでおどった、この部屋のすすけたガラスまどをみがいたり、床につもった、むかしのちりをはいたりするために、女中がほうきと雑巾をもってはいってきたことは、一度もありません。あのちり、ほこりがなかったら、「本の小部屋」は、あのなつかしい部屋にはなれなかったでしょう。(後略)」(本文より  訳:石井桃子

私は小学4年の時にこの本を買ってもらった。
そして、この本の小部屋にどれだけ憧れたか。
本がうずたかく積み上げられ、いつまでもしまわなくていい場所。
ほこりやちりの、なんと魅力あること!

そんな話をして本題に入っていった。

写真は文庫に来てくれた人の靴たち。
聞いてくれてありがとう。
終わった時に「面白かった。おひさまパンの絵本は家にもあるよ。」と言いに来てくれたLちゃん。
紹介した「最後の夏休み」を手にとって読みだしたR君。
うれしかったよ。

夜は喫茶店で、主宰のTさんとケーキセットでお疲れさん会。
クリスマスのテーブルクロスがとても可愛かった。

月に一回、またいろんな形でかかわっていけたらいいと思っている。