ふ・ゆ・や・す・み

5時間目は、特別支援学級の子どもたちとの時間。

「とっておきの詩」(村上しいこ/作 市居みか/絵 PHP研究所)は絵本ではなく童話だが、絵も多いし読めると思い始めた。
北森先生の言葉遊びの勉強を受けて、いろんな詩を主人公の男の子が考えだす。それがとっても楽しい。
「ふ・ゆ・や・す・み」の5行詩というお題があった。
お話のなかでは、ゆかいな詩が出来上がっている。
「いまみんなでやってみようか?」と私。
「ふ、ではじまる言葉。Y君、ない?」
「う〜ん…。ぷでもいい?」
「いいよ。」
「ぷりん。」
「おお、ぷりんか!ぷりんがどうしたまで言って。」
「ぷりんをいっぱい食べた。」
「次はふゆやすみの、ゆ!はい、T先生。」
「え、僕も?…うんと、ゆめだった。」
「わあ、おもしろい!夢かあ。」

こんな調子で、子ども4人に大人1人で5行詩完成。


ぷ(ふ)りんをいっぱい食べた
ゆめだった
やっぱり ぷりんが食べたい
すぷーんがない
みかんのかわでたべた


最後の「み」になった時、Rちゃんがちょっとつまったので、私は助け舟のつもりで「みんな、とかもあるよ。」と言った。
すると、しばらく黙っていた後で「みかんのかわでたべた」が飛び出したのだ。
なんという面白さ!
みかんの皮がくるんと丸まって、スプーンがわりにしている情景がぱあっと頭の中に浮かび、私はすごく感動してしまった。

この子たちとかかわっていると、本を読んでいてもイメージの広がりに驚かされ、あるポイントで(それがいつくるか私にはわからない。いつも突然閃光のように訪れる)確かに受け止めてくれる。
その深さは通常学級の子どもたちの反応よりは、はるかに深い。

数人なので、1クラス対象ではなかなか読めない繊細なタッチや、小型版の絵本なども間近で読める醍醐味がある。

みんな、今日は楽しいひとときをありがとうね。