音がやさしくふりそそぐ

奈良県大和郡山市にあるやまと郡山城ホールにロバの音楽座の公演を観に行ってきた。
ロバの音楽座は、中世・ルネサンス時代の古楽器や世界の珍しい楽器、そして手作り楽器などを使用し独自の世界観で活動を続ける団体で、一度その音を聞くと忘れられない。

久しぶりに見るロバのメンバーたちは少し年を重ねた様子で、リーダーの松本雅隆氏は白いものがちらほら。まあ、私だって初めてロバの音楽座を知った時は20代だったんだからお互いさまなのだが。

でも、バグパイプの音で音楽会がはじまると、やっぱりロバの音楽座なのだった。
リュートやリコーダーの優しい音から、瓶をふうっと吹く音、新聞紙をこする音、ボール紙を丸めて筒にした笛の音…。

私の後ろの席は、2歳くらいの子ども。
その子が反応して笑う。笑って笑って、ひきつけるように息を吸ったりはいたり。そのうれしそうな笑い声を聞いていると、こちらまでしあわせな気分になった。

すてきだったのは、騒がしい音、電気の音がひとつもなかったこと。
あおるようなおしゃべりが、何にもなかったこと。

だんだん自然に気持ちが高まっていく心地良さ。
急がせないところが、いい。
そこが確かな音楽性に裏打ちされてるから、やっぱりプロなんだな。


来年の夏、このロバの音楽座に京都に来てもらえることになった。
たくさんの子どもたちと観れるといいと思う。

ロバの音楽座のHPは以下。一度のぞいてみてね。
http://www.roba-house.com/