学校図書館の現状が社説に

今朝の朝日新聞社説に学校図書館のことが載っていた。
現場の当事者としてはまったくその通りで、一日も早く学校司書をすべての学校に置いてほしい。
また長く継続して勤められる労働条件を整えてほしい。

学校図書館に「人」が必要だというのは、かなうかどうかは別にしても一般的に理解は得られると思うのだが、社説を読んでいて現場の人間じゃないとわからないなと思うところがあった。

それは本の量が不足してるとして文科省が学校の規模ごとに本の冊数基準を定めている点である。それは事実なのだが、一方でゆとりのある書棚を持つ学校図書館が少ないのもご存じだろうか?

本の収納に困っている学校は多い。古い学校ほど棚の高さが固定されていて変えることが出来ず、大型本は横倒しにしないと入らない。
家庭の食器棚で主婦が悩むのと似た話なのだが、時々私も本棚に合う高さの本を優先したくなる欲求にかられる。
公共図書館にくらべ学校図書館の場合は、会議場所など多目的に利用されることが多く、椅子や机を最小限にということが出来ない。真ん中に机などが陣取るので、書棚は壁だけになりおのずと制限される。


本の予算が増えるのはうれしいが、半面ブッカー(本のフィルムカバー)を買う予算が厳しかったり、書庫が確保出来てなかったりなどの矛盾している現状には触れてもらえない。

そんな現状で「本の冊数が」とばかり言われると、ちょっと斜めに見たくなってしまうのである。

見出しには「知の入り口の整備急げ」とある。
本当に急いでほしいもんだ。